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<ディレクターインタビューvol.6>仕事も育児も家事もどうにかこなして乗り切った日々…ブランクなく働き続けるワーママの葛藤

目次
ディレクター:藤谷 裕子(ふじや ひろこ)
家族構成:
夫、長男(小3)、次男(小1)
主な担当業務:
・新規案件立ち上げ
フロントが商談してきた案件について、案件の要件を整理しながら業務を安定させて、担当ディレクターに引き継ぐ業務
・複合案件ディレクター
領域を跨ぐ案件やご依頼内容が固まっていない案件について、クライアントに伴走しながらご支援できる業務を整理し、業務設計から立ち上げ運営までをサポートする
・法務業務
契約書をはじめとする社内のリーガルチェック担当
1日のスケジュール:
8:00 子どもたちが登校→家事
8:30 稼働開始
15:00 子どもたちが帰宅/様子を見ながら仕事
18:00 終業→家事
21:00 寝かしつけ(読み聞かせ)
21:30 自分時間
趣味・すきなこと:
・音楽鑑賞(出産前はたくさん行っていたライブやフェスに、そろそろこどももつれて参加したい)
・フェス参加(一番好きなのは北海道で開催されるRISING SUN/ライジングサン、初心者オススメのフェスは千葉で開催されるようになったROCK IN/ロッキン)
・旅行(長期休みは家族で旅行に。沖縄など暖かいところでのんびり)
・ドラマ鑑賞(TVの新ドラマ開始時期に一話目を網羅して、どれを見続けるか決めています)
ひとり時間にしていること:
ドラマ鑑賞、TwitterなどSNSをパトロールして仕事やライフハックなど役に立つ情報をインプット
時短勤務の予定が、夜中もメールが飛び交うほど忙しい日々…異動した部署では割に合わない報酬にモヤモヤ
ー本日はありがとうございます。早速ですが、これまでの藤谷さんの職歴について教えていただけますか。
はい、よろしくお願いします。
はじめは、区役所の公共施設の運営をする会社で、図書館の児童書の担当をしていました。
その後、1年半で異動になり、文化ホールで行われる落語やコンサートなどのイベント担当を経験しました。
イベントのチケット販売や広報活動、イベント当日に向けた舞台や設備準備の進捗確認、当日どんな体制でお客様をお迎えするかの確認・準備など、幅広く担当していました。当日は、イベントがスムーズに回るようにホール内を駆けまわっていましたね。
「都心まで出ずとも、身近で気軽にイベントを楽しんでほしい」という、地元の人にむけたホールだったので、たとえばおじいちゃんおばあちゃんが喜んでくださる演歌のコンサートや落語会が多かったです。もともとコンサートなどが好きだったので、楽しみながら働いていましたが、5年契約が終了したタイミングで出版社に転職しました。
ー出版社とは、またガラッと職種を変えたのですね。
前の仕事が半分公務員のような環境だったので、「真逆の雰囲気の会社に行ってみたいな」と思って、出版社に転職することにしたんです。
入社して数年間はマーケティング部署でのアンケート調査や、新規事業のサポート業務にたずさわっていました。
その後、出産を経て配属されたのが、新しく立ち上がったばかりの部署だったんです。女性の働き方には比較的理解のある会社でしたが、その分平等であるがゆえに厳しい部分もありました。仕事が右肩上がりに増えていくので、小1の壁、小3の壁、第2子の壁などにどう対処すべきか悩んでいました。
ー産後すぐに復帰されたのですね。仕事も家事も育児も…と、すごく忙しかったのではないですか?
当時は保活という言葉がうたわれ始めた頃で、4月入所でないと保育園に入れない状況だったんです。そのため、兄弟2人とも、出産してから次の4月に復帰しました。
その頃は、とにかく忙しかったです。仕事が忙しいうえに、家事や育児でも周りの支援を得られる環境ではなかったので、ただただ大変でした。家と会社が近かったので通勤時間が短かったのと、夫が定時で帰ってきてくれる日も多く、夫婦で分担してどうにか乗り越えました。
ーそれは大変でしたね。家事などを分担してくれるご主人なんですね。
そうなんです。欲を言うと、多少のクオリティの問題はありますけどね…!ただ、そこで文句を言ってやってもらえないよりは、「できることをやってもらう」ことを優先しました。
私の中では、夫と家事・育児を分担することが当たり前になってしまっていたのですが、そうではないご家庭も多いようで、うらやましがられることもありましたね。
当時は大変でしたが、周りにワーキングマザーが多かったのも「私だけじゃない」という励みになりました。
ただ、一人目を出産した時の上司は産後もバリバリ働いていた方だったので、子育てを理由に仕事ができないとは、同僚も私たちも思っていませんでした。
ーお子さんが風邪のときなどに、「会社に言いづらい」と感じることはありましたか?
それが、幸いうちの子が、土日に風邪をひく子だったんです。2人とも突発性発疹はゴールデンウィークでしたし…。
せっかくの休日も、看病で私は休めないのですが、あまり子どもの不調で仕事を休むことはありませんでしたね。当時の会社は年に5日間「子どもの看護休暇」がありましたが、それを使い切ることもないくらいに、平日は元気な子たちでした。
ーほかに、仕事でモヤモヤしたことはありましたか?
私がいた部署は、管理職を経験した人が多く異動してくる部署だったんです。私は異動がなくずっとその部署にいるのに、異動してきた人達は必ず、私の上のポジションに来るという状況だったんですね。
部署に長くいる私のほうが色々なことを知っているのに、そこが認められないというモヤモヤはありました。
派遣社員の面接をいくつか受けるも不採用…「自分には派遣のポジションがない」とわかり、フリーランスに転向
ー退職するとき、先ほどのモヤモヤのほかにどんな理由がありましたか?
当時、都心のマンションに住んでいたのですが、「自然がある場所で子ども達に育ってほしい」「子育てするには、もう少し広い家じゃなきゃ」という思いがあり、都心から少し離れた自然の多い場所に引っ越すことを決意し、退職しました。
運良く、新しい環境ではすんなり保育園に入ることができたので、保育園に残るためにも仕事をしなくてはいけない状況になり、就活をしました。
ー新天地での就活はいかがでしたか?
派遣社員の事務職を探し、いくつか面接を受けたのですが、なかなかご縁がありませんでした。
派遣だと交通費が出ないので、田舎からだと交通費が高くお給料の手取り額がぐんと減ってしまい、割に合わなくなってしまったり。「それでもいい」と思って面接を受けてみたら、企画業務の経験を見て「事務だけをこなしてくれる人の方がいいです。」というようなことを言われて不採用になったり…。
「どうやら派遣には私のポジションがなさそうだ」ということに気付かされたので、フリーランスで何かやってみようかなと思い、エニママに登録しました。
ママとして「ロケハン」をやっているうちに、社内の誰よりも詳しくなり、ディレクターへ転向。案件の立ち上げで活躍中
ーエニママには最初からディレクターとして入ったのですか?
いえ、最初はプレイヤーとして、イベントのロケハンに行く案件や、資料作成を担当していました。
そのうち、「ロケハンのことなら社内で誰よりも詳しい」という状況になっていき、その流れでディレクターに誘っていただいて、今に至ります。
ー現在はどのような業務を担当していますか?
主に新規案件や複合的な案件を担当しています。
新規案件はフロントが商談してきた新規の案件について、案件の要件を整理したり、不明点を解消しながら業務を安定させて、担当ディレクターに引き継ぐ、いわゆる立ち上げ業務。
複合案件では、領域を跨ぐ案件や、ご依頼内容が固まっていない案件について、クライアントに伴走しながらご支援できる業務を探し安定運営フェーズまでもっていくまでの業務を担当しています。
クライアントとエニママの連携がうまくできるように、商談の段階から入り込んだり、こんな体制ならできそうと見極めて社内やママ体制、フローを考えて動かしています。
業務終了後は散歩でリフレッシュ!藤谷さん流のオンオフ切り替え術
ーリモートワークの悩みとして多い、「オンとオフの切りかえ方」にコツがあれば教えてください。
保育園のときから長時間子どもを預けていたこともあり、子どもとの時間を大切にしたいので、子どもたちの前でパソコンはほとんど開きません。自分の中でルールを決めないと、つい仕事の事を考えてしまうので、「終業したらパソコンとスマホは触らない」と決めています。
あと、最近は終業後に30分くらい散歩に出かけています。子どもに「散歩に行く?」と聞くと、「行かない」と大体断られますが…。
ーSlack(エニママ内のコミュニケーションツール)など、スマホが鳴るとついつい見てしまう…という人も多いと思いますが、そのあたりはどう対応されていますか?
Slackも、基本的に終業後は見ないようにしていますね。基本的に「メンションをつけるのは緊急時のみ」と皆さんにお伝えしています。
業務でさまざまなツールが使えるように。たくさんのツールを使えることはその人の強みにもなる
ーディレクター業務をやっていて良かったことがあれば教えてください。
さまざまな仕事が経験できることはもちろんですが、いろいろなツールが使えることかなと思います。
一般企業だと、「Excel」「Outlook」だけと統一されていることが多いと思うのですが、エニママではクライアントに合わせてツールを使い分けるので、例えばチャットツールだけでも「Slack」「chatwork」「Teams」、表計算も「Excel」だけでなく「スプレッドシート」も使うという感じです。
「こんなツールが使えます」と言えるだけでも、その人のキャリアになったり武器になったりするので、今では使いこなせる武器が山ほどあります。
あと、エニママに入って時間の融通が利くようになりましたね。
ー履歴書にツールを書くとしたら、書ききれなさそうですね。時間に融通が効くことで、日常生活に変化はありましたか?
物理的に、子どもたちと接する時間が増えました。今も学童に預けていますが、学童がない日は、私が仕事をしている間に家で遊んでいることも多く、仕事を終えた瞬間に子どもたちと関わることができています。
上の子は帰ってきたら勝手に宿題をやっていますが、下の子の宿題はまだ怪しい(笑)ので宿題を見ながら仕事をしています。時間に余裕があるのは嬉しいです。
「まだ自分に何が出来るかわからない人ほどディレクターがオススメ」エニママだからこそ、いろいろなことに挑戦できる
―最後に、ディレクターに「挑戦してみたい」「気になる」人に向けてメッセージをお願いします。
自分がまだ何者かわかっていない人に、ディレクターはオススメだと思っています。「私はこれができます」という人はもちろん、「まだ何ができるかわからない」という人にこそ、挑戦してほしいですね。本当にいろいろなチャレンジができます。
エニママでは、お引き受けする業種を限定していないので、多業種にわたって案件があり、さまざまなクライアントと関わることができます。チャレンジする過程で、自分は何が得意なのか?何ができるのか?を見極めていける環境だと思っています。
ーありがとうございました。
制作ディレクター:AnyMaMa 笹川かおり
取材・記事執筆:AnyMaMa 石川里奈
デザイン:under→stand CREATIVE 原井洋徳
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